「ぶんさん村へ ようこそ!」

良い季節になりました。各地でいろんなイベントが行われています。ここ、「ぶんさん村」でも、競技会が開催されています。
「りんご買い物競争」です。
参加選手は ねずみのチュウ太君、うさぎのピョン子さん、ぶたのトン平君です。
「1万円を使って、りんごを購入し、10日後 市価の約9割ですべて売ったとき、最も利益のある者」が優勝です。毎日、リンゴの価格は変わりますが、消費税はかかりません。
さて、各選手の作戦は次の通りです。

競技スタートです。みなさん、応援よろしくお願いします。
10日間の購入の様子をグラフと表でみてください。
                                    ★数値はすべて整数にしています

最終日になりました。市価は143円ですのでその9割の価格130円で売ります。

チュウ太君
130円×100個=13,000円   もうけ 13,000円-10,000円=3,000円
ピョン子さん
130円×100個=13,000円   もうけ 13,000円-10,000円+290円(おつり)=3,290円
トン平君
130円×112個=14,560円   もうけ 14,560円-10,000円=4,560円

もうけ(利益)が一番あったのは、トン平君でした。優勝はトン平君でした。

トン平君の勝因はなんだったのでしょうか?
表中の黄色マーカー部分に注目です。
➀価格が安い(50円)時 たくさん(20個)買えました。
➁価格が高い(143円)時 少なく(7個)買えました。

チュウ太君は、偶然にも、中間値付近で買えました。最低の50円で買えれば理想的だったのですが、それは、実際、むずかしいですよね。数回に分けて、購入すれば(時間の分散)よかったですね。ピョン子さんは、残念ながら、上記のような買い方ができませんでした。時間の分散効果はでています。
トン平君のような購入の仕方をドル・コスト平均法といいます。
値の動く金融商品を毎回、一定の金額で、買い続ける投資方法です。
商品の値段が、高い時はには少ししか買えないけれど、逆に安い時には、たくさん買えることになります。市場の変化が大きい時、投資家の欲望に振り回されずに、淡々と冷静に投資が行えます。長期投資に向いています。投資信託、金・プラチナ、外貨建てMMF等の積立購入に利用できます。

しかし、この方法も万能ではありません。ドル・コスト平均法は、前述のように相場が上下にゆれる場合には力を発揮しますが、相場が一方方向(値上がりし続ける・値下がりしつづける)場面には弱いのです。たとえば投資信託の場合、基準価格が上がり続けるのだったら、最初に買えば利益がでるし、下がり続けるのであれば最初買わない方が利益がでます。長期であればあるだけ、相場は揺れに揺れます。したがって、長期投資には断然、ドル・コスト平均法は有利さを増します。ただ、長期になると、手数料がかかります。販売手数料の低いもの、「0円」のもの「ノーロード」で、信託報酬料が低いのが好ましいですね。つみたてNISAの商品はその点 確かなものばかりです。コツコツと積み上げていく、日本人に向いた投資スタイルで、初心者にやさしい投資方法です。
ネット証券においては、ワンコイン(100円)から 毎日の積み立て投資(投資信託)も可能です。
くわしいご相談は「FPみらい」へご連絡ください。
なお、7月のセミナーにてピョン子さんが別種目でリベンジします。
ご家族でお越しください。お待ちしています。
                                    CFP 楠本智子