みなさんはクレジットをよく利用されていますか?
私は信販会社に勤めていて、主婦の方から「以前はこんなことなかったのに!」といわれることが多いのでお知らせしたいと思います。
クレジットには個別クレジットとカードなどの包括クレジットがあります。
個別クレジットは主に自動車や携帯電話、高額な家電商品等の購入に広く使われています。
歴史をたどるとかなり古くなりますが、わが国では江戸時代の漆器の販売(季節ごとに支払を分割=「節期払い」といいます)にそのルーツを見ることができます。
契約の申し込みには必要な事項(氏名、生年月日、住所、勤務先、年収、居住形態等)を正確に記入します。
審査の判断材料になるものですから、正確に記入しましょう。
①審査開始
・支払をするのに十分な収入を得ているか
・収入は安定したものであるか
・クレジット会社が連絡したいときに連絡がつきやすい状態にあるか
・記入内容に虚偽はないか・・・・・etc
②本人確認と契約意思確認
③自社利用履歴との照合
④指定信用情報機関の利用
ここでの審査には支払可能見込額調査もします。
ちょうどFPがお客様の家計診断をする時のように、その人の年収から生活を維持するために必要な支出や債務を除き、1年間のクレジット支払に充てられると想定される金額を算定します。それがマイナスになれば、審査可にはなりません。過剰融資になるからです。
年収 - 生活維持費 -クレジット債務(自社+他社1年間の支払い予定額) = 支払可能見込額 |
但し、特例対応(世帯主合算)や商品によっては例外措置が可能な場合もあります。
例1)M夫さん 年収500万円、神奈川県在住、住宅ローン有、世帯4人、生活維持費240万円、
クレジット30万円(年額)
自宅で使う冷蔵庫16万円を12回払いで購入希望
500万円-240万円-30万円=230万円(OK)
例2)M夫さんの妻 専業主婦、年収0円 自分が使う貴金属11万円を購入希望
当然支払可能見込額はマイナスNGだが、専業主婦の場合、
配偶者の同意があれば配偶者の年収、債務を合算した審査が可能。
(仲の良い夫婦でなければなかなか同意は難しい? 内緒の夫婦も多いです)
※学生、高齢者も支払可能見込額がマイナスな場合、
生計を一にする2親等以内の世帯主の同意があれば世帯主の収入、
債務を合算した審査が可能。
また、貴金属ではなく、生活必需耐久消費財(例PC)なら
生活実態に関する丁寧な審査で例外措置が可能(配偶者の同意不要)
主婦が「面倒くさいわね!」と怒って言いますが、基本的に、収入がないのにクレジットを組もうというのは間違いですよね!(苦笑)
みなさんは大丈夫とは思いますが、審査に落ちたときのショックが大きいと思うので、支払可能見込額調査があるということは知っておいてください。
CFP 佐藤 広子