住宅ローンの見直し、今がチャンス?

年が明け、いよいよ安倍新政権が本格的に動き出します。
昨年12月の選挙で自民党が圧勝した後、安倍新総理の強く推し進める金融緩和措置への期待から円安・株高傾向が続いており、このままいくと国債の価格が下がり、長期金利が上がる可能性があります。

実は、昨年12月にフラット35(返済期間21年~35年)の金利が過去最低の1.81%だったのを御存知でしたでしょうか?各金融機関でもこの低金利で、他機関からの借換案件の増強にかなり力を入れてサービス・施策を行っているみたいです。

ある人の例ですが、10年前に2,300万円を35年ローンで旧住宅金融公庫で借りていて、当初10年間の金利が2.55%で11年目からは3.50%になるということで、慌てて借換を検討したそうです。

<その結果>

項目 借換前 借換後
ローン残高 1,840万円
返済期間 25年11か月 25年0か月
適用金利 2.55(3.50)% 2.00%
月々返済額 80,680(89,530)円 77,997円
返済総額 27,746,480円 23,399,100円
借換諸費用 500,000円

 

返済期間は約1年弱(11か月)短縮し、返済総額の差(返済総額 27,746,480円-23,399,100円=4,347,380円)も諸費用50万円を差し引いても380万円以上、年間約15.4万円もの負担軽減となったそうです。さらに、ローン返済とは別に毎年6万円以上払っていた団体信用生命保険の保険料も借換先金融機関が負担してくれるので、その差はかなり大きいです。

実はこの、「ある人」というのは自分なんです。一般的に住宅ローンの借換えでメリットが出る条件として、

「金利差1%以上、借入残額1,000万円以上、残済期間10年以上」

と言われています。私の場合も、ピッタリ条件に当てはまるのでこの様な成果となりましたが、いろいろ調べていく中で今は条件に関係なく、借換えメリットがある場合もあれば、条件に該当していても逆に借換え出来ないケースもあるという事がわかりました。

住宅ローンの見直しで重要なポイントとなるのは、ライフ・プランニングです。「家族構成や退職年齢、リタイヤ後の計画等」によって変わってきます。
例えば教育ローンや車のローンがあると、返済負担率の関係でNGとなる場合もありますし、定年が近い方は金利差がわずかでも、繰上返済する為に手数料等条件の良い金融機関に借換えたほうが良い場合もあります。

2013年、金融緩和で長期金利がさらに下がるか、初めに記した通り債権から株式に資金シフトし長期金利が上昇するか予測は難しいですが、住宅ローンの見直しには、各金融機関の融資条件・サービス等情報収集とライフ・プランニングが不可欠ということですね。

自分だけでは難しそうと思われる方は、どうぞファイナンシャル・プランナー他専門家へご相談を!

(小野 宏治)